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平成一期厨が平成ジェネレーションズFINALを観た話【感想】

 

本記事は仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダーの感想を書いています。ネタバレを含みますのでご注意ください。

 

飛ばしてもいい前置き

 わたしはクウガファイズが特に好きで、いわゆる"平成一期厨"というめんどくさいタイプの特撮ファンだ。平成二期はダブルとオーズにはハマったけれど、フォーゼの後半からストーリーについて行けなくなり、それ以降は途中離脱をしてしまったり、エグゼイドはデザインや設定が苦手だったことと1話を見逃したことで観ることすらしなかった。自分はずっと仮面ライダーを好きでいるものだと思っていたから、このまま離れてしまうのかと思うと悲しくて、仮面ライダーのストーリーが合わなくなってしまった自分に嫌気がさした。子どもの頃からの趣味が消えることをすごくネガティヴに捉えてしまったのだ。

 でも「犬飼くんの顔が好きだし、デザインがカッコイイから観てみよう」と軽い気持ちで見始めたビルドを現在とても楽しめている。今回の映画が決まったとき「平成二期をほとんど苦手だと思っている奴が観に行ってもいいのだろうか」と悩んだ。けれど、映司くんとアンクが出ることと、福士蒼汰がまた如月弦太朗になってくれたこと、そして何より現在ビルドを楽しめていること。それらのことがあり、学生時代から特撮仲間である友人を誘い、2年ぶりに仮面ライダーの映画を観に行くことを決めた。

 

映画全体の感想

 まず、ポストカードの絵柄が映司くんとアンクだった。死んだ。ふざけるなありがとう。あと、パンフレットが売り切れだったので、パンフレットに答えが書いてあるよ!というようなこともこれから書くかもしれない。そこは許してほしい。まずはライダーごとに感想を書いていく。

 

▽ビルド

 みんな言ってるけどこの映画の主人公は戦兎くんではなく、万丈だったと思う。万丈の人間臭くてヒーローらしくないところが好きなので、この話でより万丈を好きになれた。「仮面ライダーだからってどうしてそんな全てを護ろうと思えるのか」なんて、そりゃあ普通はそういう考えになるし、万丈は言い方悪いけどなりゆきで仮面ライダーになってしまった人だから、そうなるのは当然のことなわけで。だからこそ、パラレルワールドの世界に飛ばされてしまったことも、歴代の先輩ライダーと会ったことも、戦兎くんではなくて万丈だったことに納得ができた。「馬鹿ばっかりだ!…けど、悪くねぇ!」という台詞も彼らしくて好き。あと、バカキャラである万丈に「バカなのか…」という台詞を言わせたのも天才すぎるし「こんな寒い時に仮面ライダーなんかいるわけないだろ!」的なバカ丸出しの台詞を言わせたのも天才すぎる、ありがとう。

 バカで思い出したけど、龍騎の真司くんもバカだし壁にぶち当たって戦えなくなったこともあったけど、自分で答えを出せたヒーローだったし、ファイズのたっくんも人間臭くてヒーローらしくなくて、でも自分で答えを出せたし夢もできたヒーローだったな。万丈の平成一期っぽさが惹かれる部分のひとつなのかもしれない。

 あっ、戦兎くんの話ぜんぜんしてない、ごめん…。戦兎くんの地球をあえて近づけるという選択は、より地球を救える可能性にかけられる方法を選ぶことのできる冷静さと頭の良さを、そこでしっかり描いていてよかった。あと、映画ラストの戦兎くんの笑顔がものすごく良い。あれでエンドロール入るのはずるいや。

 

 ▽エグゼイド

エグゼイドは全く観たことがなくてテラスハウスの王子がヤベェ人になってる」という情報しか持っていなかった。でも、永夢くんとパラドくんの関係性にバディ系大好き勢は興味をそそられたし、他のライダーたちが変身するときに言う台詞みたいなものが厨二っぽくてそこもそそられたし、エグゼイドがとても観たくなった。思った以上にテラスハウスの王子がクレイジーすぎたのは恐怖しかないが。自分のこと何度も神だって言ってるし、クネクネしてるし、それに対してピポパポちゃんが「クロト〜」って呆れていてそこの関係性も気になる。あと、ダメージジーンズのラフな医者が変身するときに後ろ向いてたのがカッコよかったな。

 本当に情報を入れてなくてごめんなさい。でも観たいって思えたんだよ。エグゼイドを観てからもう一度この映画を観たら印象がまた変わるんだろう。

 

▽ゴースト

 ゴーストは毎週ちゃんと観ているはずなのに何故か内容が頭に入ってこないという、自分ではどうしようもない状態になってしまい、途中離脱をしてしまった作品。でも、タケル殿が髪色のせいもあるかもしれないけど、すっかり大人っぽくなって先輩ライダーとしての貫禄がついていて格好よかった。エグゼイド組の前に現れて変身したときはキレはもちろん、"先輩ライダーが助けに来た"という感じが痺れる。ラストは御成が何故ああなったのか分からないけど、戻ってこれて良かったね…という気持ちでございます。ああいうほっこりする感じ、ゴーストらしさがある。御成とクロトとのシーンは普通に笑いました。面白い。

 

▽鎧武

 神になったのにどうやってこっちの世界を守りに戻ってくるんだよとずっと思っていて、天国みたいなところで異変を察知している神らしき人を見かけたときは思わずニヤニヤした。鎧武は全て観たものの、キャラクターが苦手でずっとモヤモヤし続けていたから正直出ると聞いたときは大丈夫かな…と不安だった。でも中の人である佐野岳の身体能力を生かした超絶高いジャンプを魅せてきたときにそんな不安も吹き飛んだ。葛葉というよりもこれまた佐野岳の話で申し訳ないが、彼の声と喋り方ってスッと耳に入ってきて聞き取りやすくて自己紹介をしたときの説得力がある。自分は「仮面ライダー鎧武」だと。あと鎧武の変身シーンの斬新さとデザインの格好よさはやはり良いな。神になったのに全員で台詞がバラバラになったシーンで一番「オイオイ!」みたいなリアクションを取っていたところが面白かったな。

 

▽フォーゼ

 福士蒼汰が再び如月弦太朗になってくれるなんて、そんなことを去年の自分に行ったら絶対に信じてもらえないだろう。売れっ子俳優となった彼の演じる如月弦太朗は紛れもなく「弦ちゃん」ではなく「弦太朗先生」だった。変身シーンも、よりパワーアップした「宇宙キター!」も、あれはスクリーンで観るべき。滑舌の悪さもなくなって、弦太朗の少しおどけた台詞回しがより上手くなって、役者として成長した福士蒼汰の如月弦太朗の破壊力たるや…。もう一度言うが、スクリーンで観るべき。賢吾とユウキちゃんのこともあるから、なおさらJKも大杉先生も出てくれてよかったと思う。ありがとう。

 

▽オーズ

 わたしは平成二期の作品の中でオーズがいちばん好きだ。あまりこういうことは言いたくはないけど、そりゃあもう…泣いた。映司くんとアンクを見て泣いたのは当たり前だけど、渡部秀くんと三浦涼介くんの表情での演技力が凄まじくて、それで泣かされたようなものだ。中身のないアンクに首を絞められ、表情だけで心の葛藤を表す映司くんに震え、最後に映司くんからもらったアイスをひと舐めし、なにかを噛み締め、ひどく切ない顔で消えていくアンクにも震え…。その表情は文章では表せられないほどなので、まだ見ていない人は早く劇場に行ってほしい。渡部秀くんがしっかりと監督と話し合ったからこそのオーズへのリスペクトがあって嬉しかった。あとはアンクの美しさもスクリーンで観ないと損する。曇天の中、虹色に輝く羽根を広げた金髪のアンクは鳥ではなく、ただの天使。映司くんにメダルを渡すところも、自分のコアを出すところも、アンクの金髪が綺麗で見惚れてしまう。映司くんとアンクだけでなく、ガメルの肩にメズール様が乗っていたり細かいところも凝っていて、この映画はオーズ勢をとことんボコボコにするつもりだと確信した。でも、映司くんが「前向いて!」って言うところはほっこりする。 

 

▽他キャスト

 ライダーたちはもちろんすごかったが、この映画では大槻ケンヂのすごさにも注目しないといけない。真逆のキャラクターを二役演じ、アフレコでの声の演技も上手く、さすがである。半身だけ機械なところに白髪の渋さが加わって、とても格好いい。そして、しいはしさんが出てきてくれたことも嬉しかったし、画面側に顔が映るようにはけていくのもナイス。そこも見どころ。

 

最後に

  全体を通して、万丈のポジションやレジェンドライダーの出し方、キャラ崩壊のなさなど、わたしは今回の映画を観てから心から仮面ライダーが好きでよかった」と思えた。前の作品に出たキャスト陣が新しい作品の映画に出てくれるなんて、シリーズが長く続いている作品でないと出来ないことだし、キャストの方が作品を好いているからこそできることだと実感できて嬉しかった。エグゼイドの脚本の方もビルドの脚本の方もドラマをやっているからかしっかりと話が作られていたし、アクションも爆破もワイヤーもバイクもふんだんに使って魅せてくれたし、CGは少し酔いそうになったけど予算が心配になるくらい使ってきたし、監督にも感謝です。

 きっとまたこれからも、苦手だと思ってしまう作品が出てきてしまうかもしれないが、ここまでギチギチに愛と仮面ライダー映画の見どころを詰められた作品を見せられてしまったせいで、これからも仮面ライダーを愛そうと思うことができた。この映画を観て良かったと思えた。そしてわたしはとりあえず、ビルドを最後まで見届けようと思う。

 良い作品を作ってくれて、それを観せてくれたスタッフさん、東映さん、そしてこんな長々とつまらないことしか書いていない記事を読んでくださった方に感謝。

 

 まぁこんなネタバレ感想ブログはもう観た人しか読まないと思うけど、

 劇場に行こう!

 仮面ライダーを観よう!!